わが子をほかの子と比べてしまう
子供が小さい頃から「あの子は何か月で歩いた」「わんわんが言えた」に始まり、大きくなってくると足の速さが、運動が、テストの点が、偏差値が・・言いたいことも言えないこんな世の中じゃ・・poison~♪(by反○隆史)
よく「他人との比較をやめよう」とは言うけれど、世の中比較だらけやないか!とお思いのお母さんは私だけではないはず。
なぜ「みんな違ってみんないい」はずなのになぜなのでしょう。
今回は脳科学に基づいたお話を・・できない上にそこは賢い方々にお願いするとして。
私なりに乗り越えてきた方法を具体的にお話したいと思います。
少しでも参考になると嬉しいです。
まずは人間は比較をする生き物だと知る
そもそも人は比較をする生き物だそうです。集団で協力しながら生きてきた人間にとって、それは生きていく方法のひとつでもあったのです。それを知っておくだけでも気持ちが少し落ち着きませんか??
比べること自体が悪いのではなく、問題なのは比較する気持ちが強すぎて、落ち込んだり気持ちが塞ぎこんだりすること。「私なんて・・」の気持ちが強くなることです。
そんな私は過去は比較しまくり、比べまくるのが当たり前の生活をしていました。
特にわが子が生まれてから「あの子はこれが出来るのにウチは・・」に始まり、子供が周りの子とあまり遊びたがらない、字がきたない、走るのが遅い。一体うちの子は何が出来るのだろう・・と可愛いわが子なだけに色々出来てほしいと願い、出来ている子を見ては苦しくなり、何か対策をできることをネットで調べ、絵の練習をさせてみたり、幼児向けのプリント学習にいそしんだり。
いずれにせよ「わが子には何も人に誇れることがない」と思っていました。要するに運動か勉強でわかりやすく自慢できるようなことが欲しかったのです。(思い出すだけで汗が・・)
他人の子供と自分の子供を比較して得られるメリットは何もない
子供自身が「あいつには負けたくない!頑張りたい!」というような自らの負けず嫌いによる比較なら良いのですが、母親が他人の子供とわが子を比較して落ち込んだところで、そこに幸せは1ミリもありません。
例えあなたが旦那さんに「あの家の奥さん本当に料理がうまいよな。羨ましいよ。 それに比べてお前は下手だよね~不味い。」と言われたとします。
「確かにそうだね。これからもっとお料理頑張るね!」と笑顔で返せますか?
私なら二度と料理をしないでしょう・・。
同じように「○○君は勉強もできるし、スポーツもできてすっごいよねぇ。それに比べてあなたは・・」と言ったところで親子関係が悪化するばかりです。メリットは無いですよね。
すぐ比較してしまう人は、まずは自分の思考のクセに気づこう
人には思考のクセがあり、その思考を変えていくのは難しいことです。
ただ、それに気づくことで意識して考え方を変えていくことは可能です。
例えば私なら
「うちの子は何もできないと人が思っているに違いない」
「1人で遊んでいるのを見て変わっていると思われているに違いない」
「子供はお友達と仲良く遊ぶべきなのに」
「私は子供のためにやってあげているのだから、あなたも頑張るべき」
こんな思い込みがありましたが、本当にそうでしょうか?
別に1人で遊んでいても良いですよね。
そして「この子は何もできない」と誰が言ったのでしょう。
勝手に頑張っているのは誰でしょう。
これらの「べき」「ねば」の思い込みは私が「周りから見て良い母でいなければ」の思いがあったからだと思います。
まず、そこに気づく。「あ、また私は同じようなこと考えているな」と気づくことが比較に苦しまないための初めの一歩です。
1点集中で比較をしないようになった私の考えを変えてくれた夫の言葉3つ
そしてめちゃ大切ー!と思うのがこれ。
「比較したときにひとつだけの物事にとらわれない」ことです。
これは私の夫が自然と実行していたので、3つ実際にあった話をご紹介します。
- 夫はある球技をしているのですが、学生時代特に経験がなかったため、長年やっている人と比較して落ち込むことがあるそうです。
そんなときは「あの人はあれが凄いんだな。でも俺はこれが出来るし!あれも得意だ。」と思い直すそうです。 - うちの長男はかなり歌が上手いのですが、私はあまりそこに目を向けていませんでした。(運動苦手な長男にはもう勉強させるしかないと思い込んでいた)
ある日、ご指名で学校でのミュージカルの主役と歌のソロをやることになりました。
これにはさすがにビックリしたのですが、そこで夫が言ったのが
「すごくない??学年1位ってことだよ?スポーツが1番とか、勉強が1番とかあるけどさ、それと同じじゃん!!」ナルホドー - 近所の子たちが公園に集合して走り回って遊んでいるのを見た私が、「うちの子はあんな風に外でみんなと遊ばない」とぼそっと言ったときに、夫は「俺は外でみんなと遊べとは思わない。そうじゃない子も多いし、○○(うちの子の名前)みたいなタイプにも人としての需要は必ずある。だから大丈夫だと思ってる」
これらは全て一つのことにとらわれずに、広い視野を持つことが大切なんだと気づかされた出来事です。
比較していないわけではないけれど、自分が幸せになる比較なら良いなぁと感じました。(注 自慢は別として)
我が子の「在る」に気づくことができ、その「在る」ことを親が喜んでいることが伝われば、子供は自分自身で頑張り始めます。そしてそのうち大きく先へ進んでいるはずです。
比較をしている自分に気づいたときの対応方法3選
① 好きな言葉を思い出す
「才能の差は小さいが、努力の差は大きい 継続の差はもっと大きい」
産婦人科医 高尾美穂先生の2023の手帳より。
こちらは私の大好きな産婦人科医の高尾美穂先生の作られた手帳にあった言葉です。
ついつい比較する気持ちが湧いてきたとき、「他人と比較してどうこうではなく、淡々と続ける。そのことが大切なんだ」ということを思い出させてくれます。
私はこの言葉をお守りのようにして、比較しそうになったときに思い出しています。
あなたの心には、どんな言葉がありますか?教えてほしい!
②子供を変えようとするのではなく、自分の気持ちをしっかり見つめることを意識する
我が子と他人の子を比較したときに、「この感情の先には私と子供を幸せにする何かがあるか」を意識します。多分大体が無いです。比べている親が、比べられている子供が幸せかどうか、それを考えると比較している時間は本当に勿体ないですね。
そんなことを感じる暇があるなら、なぜ自分がそんな感情になったのかな?と自分に集中してみましょう。子供を変えようとすることに意識をもつのではなく、自分が子供の良いところを見ることができているかどうかに意識を向けます。起こる出来事は同じでも、見方によって良くも悪くもなります。良いところを見つける練習を日々していきましょう。全く違う世界が見えてきます。
③すべては個性であり、その子の魅力だと理解する
人と違う感性や趣味や価値観はその人の魅力です。
人の魅力は色々な要素が絡み合ってできているものです。
「これがあるからダメ」でも「これがあるから大丈夫」でもないのです。
子供の行動が分からないなと思ったら「どうしてそういう行動をとったの?」と聞いてみたら良いのです。親子関係が良ければ話してくれます。否定せずに聞いてみてください。結構大人な意見を言ってくれて驚くことも出てくると思いますし、その考えもまたその子の魅力です。
おわりに
私は人一倍人との比較に悩んできましたし、今は完璧に比較ゼロで生きているとも言えません。ただこのような努力を日々してきたことで比較に苦しめられる人生からは脱却できています。
そしてとても思い入れがあるテーマだったので長くなりました。
読んでいただいたみなさま、ありがとうございました。
あなたの比較して苦しむ気持ちが少しでも楽になりますように。
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